2017年07月20日

蓮舫氏の国籍記者会見:マスコミの甘やかしが民進党弱体化の原因

 18日、民進党党首の蓮舫氏が記者会見を開き、自身の国籍問題について説明をした。
 与党批判では舌鋒鋭く追及することを得意とする彼女らしからぬ生ぬるい会見だった。
 会見の内容については、目新しい情報は何もない。
 戸籍を開示するのしないのと大騒ぎだったが、去年の10月に国籍選択が行われたことが確認されただけだで、そんなことはみんな知っていたことだ。
 会見のポイントは、3つ。
1.現在は日本国籍単独であること。
2.去年10月までは二重国籍だったが、自分は18歳以降ずっと日本国籍単独と思っていた。
3.国籍公開は差別主義・排外主義に通じるもので、あってはならない。

 国民の聞きたいことに答えていない。
 一番のポイントは、二重国籍のまま立候補し政治家になっており、選挙公報の経歴に「帰化」とあるのは経歴詐称に当たるのではないかとの疑いが指摘されているのだ。
 ところが、自分はずっと日本国籍単独と思っており、結果として二重国籍だったとしても、故意ではない、ということで免責である、との主張だ。
 与党批判に厳しい蓮舫氏にしては、自分自身には信じられないほど「甘い」と言わざるを得ない。
 過去のマスコミインタビューでは、自分自身が二重国籍であったり、台湾籍であったり、中国籍であったりと、堂々と答えている。
 多国籍であることをアピールして、国際人であるかのようなキャラを売りにしていたのだ。
 ところが、記者会見でこのことを指摘された蓮舫氏は、「浅はかだった」と簡単に返した。
 つまり、自分は日本国籍単独であると思っていたが、キャラ立てのためにあえてあのような物言いをしていたのだという。
 去年は、過去のインタビュー内容は、「雑誌社の編集間違い」と言っていた。
 それが、いまや、過去インタビューは自分自身がわざとついた嘘だったと堂々と言っているのだ。

 ところが、去年まで二重国籍だったことが明確になったことから、結果として過去のインタビュー発言は正しかったことになる。
 普通に考えれば、国際人タレントとして売るためには、多重国籍の方がキャラ立てしやすいので、敢えてそれを放置し利用していた、と解釈できる。
 となると、嘘を言っているのは過去インタビューではなく、いまの記者会見ではないのか。
 
 過去インタビューでは、「中国籍」という言葉も出てくることから、台湾籍だけでなく、中国籍も含めた三重国籍だったのではないか、との憶測まで飛び出す始末だ。
 
 国籍公開は私で最後にしてもらいたい、とまるで自身が風評被害の被害者であるかのような物言いも気になる。
 風評の源は、すべて自分自身の発言に端を発している。
 安倍総理に対して、「ますます疑惑は深まった」「きっちり説明責任を果たせ」と迫っている蓮舫氏だが、同じ言葉がそのまま自身に跳ね返ってくる。

 実は、今回の記者会見で、いきなり代表辞任を発表するのではないかと思っていた。
 知りませんでしたで押し通すには無理があることは明らかなので、過ちを認め、謝罪し、その責任を取る形で、代表を辞任すると言えば、筋が通った。
 過去に二重国籍のまま3度の選挙に立候補していることから、公職選挙法違反の疑いも払拭できない。
 それを踏まえると、議員辞職まで踏み込めれば、最善の策だった。
 彼女の知名度なら、議員辞職したところで、次の衆院選で当選は間違いない。
 そうすれば、禊ぎと衆議院への鞍替えが同時にできて、申し分ないではないか。
 なぜ、党首にとどまってしまったのだろう。
 民進党は党勢回復のチャンスをみすみす失ったように見える。

 どうして民進党はここまで弱体化してしまったのか。
 それは、マスコミに甘やかされすぎたからだ。
 政権についていた時もマスコミには甘やかされていた。
 政権を失った後も、同じ。
 そのために、なぜ政権を失うことになったのかという厳しい反省が行われずに来てしまった。
 そのことが、党勢浮揚のきっかけを得られない元凶ではないだろうか。
 野党の中で、政権担当経験あり、というのは何物にもましてアドバンテージがあるはず。
 民進党議員の中には、元国務大臣がたくさんいる。
 このメリットがまったく生かせてない。
 
 蓮舫氏は代表になるときに、「政策提言のできる政党になる」と宣言した。
 この言葉に期待した。
 だが、やっていることは、共産党と共闘して安倍政権の足を引っ張ることだけ。
 マスコミもこれに同調する。
 マスコミ受けを狙ったら、「政策提言」よりも、「安倍やめろ」の方が手っ取り早い。
 それで、民進党は政権批判しかできない政党になってしまった。
 今回の二重国籍問題で、蓮舫氏がこの程度の記者会見で済まし、党首続投を宣言できるのも、マスコミの甘やかしによって、厳しく問われることもなく、このまま幕引きにしてくれることが分かっているからだ。
 マスコミは野党批判は与党を利することになるので、控えてしまう。
 だが、この甘やかしが野党をますます弱体化させ、結果として、政権交代不能にしてしまっていることに気づいているか。
 

 
 
 
posted by 平野喜久 at 20:40| 愛知 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 世事雑感 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年07月15日

蓮舫代表の二重国籍問題:問題の根は深い

 民進党の蓮舫代表の国籍問題が再浮上している。
 都議選で自民党が歴史的な大敗を喫した。
 ところが、もう1つ大敗した政党があった。
 民進党だ。
 5議席と3分の1に激減。
 さらに、各メディアの世論調査では、自民党の支持率は急落しているが、同時に民進党の支持率も下落し続けているのだ。
 自民党のマイナスが民進党のプラスにつながっていない。
 このことに危機感を覚えた民進党議員から蓮舫代表に対する不満が噴出することとなったようだ。
 党内から「二重国籍問題が尾を引いている」との声が上がり、戸籍公開へと動き始めた。
 ところが、この戸籍公開についても、党内に異論がある。
 このことが、差別主義、排外主義の扇動に乗せられることになり、悪しき前例になることを恐れているらしい。
 蓮舫氏自身も記者会見で、次のように発言。
「特に我が国では、戸籍はすぐれて個人のプライバシーに属するものであり、これまで私も言ってきたが、積極的に、あるいは差別主義者・排外主義者の方に言われてそれを公開するようなことが絶対にあってはいけないと、今なお思っている」
 学者の中にも同調する者がある。
 「出自を明らかにしなければ、公的な言動ができなくなるのは恐ろしい全体主義だ」
 いつの間にか、問題の論点がずれてしまっている。
 18日に蓮舫氏は既に二重国籍が解消されていることを証明する証拠資料とともに説明をする予定だという。
 蓮舫氏の貴重な記者会見が、「差別主義、排外主義には屈しない」との意見表明の場で終わってしまったら、この問題は手が付けられなくなる。
 なぜなら、この問題の本質は、そこにはないからだ。

 この問題は、民進党の代表選の最中に出てきた。
 ある評論家が彼女の国籍に疑問を持ち、問題提起をしたことが発端。
 ネット上や週刊誌で取り上げられ、一部で話題になったものの、大手メディアを巻き込んでの大騒動にはならなかった。
 代表選の間にも記者から何度も質問を受けるが、常にあいまいな説明に終始した。
 途中から言っていることが変化しており、実際にどうなっているのか分からない状況だった。
 そのうち、ネット上では、彼女の過去のインタビュー記事などが発掘され、そこに、「台湾籍を持っている」「私は二重国籍なんです」という発言が次々と見つかり、自分自身、国籍の二重性を承知しており、むしろそれを売りにしていたことが分かってきた。
 代表選の終盤になって、ようやく台湾籍が残っていたことを認め、「台湾籍の除籍手続きを行ないましたので、これでこの問題は終了です」と勝手な幕引きをしてしまった。
 その後、投票が行われ、蓮舫氏が圧勝。
 民進党党首に選出された。
 ところが、その後、民進党の勢力は回復の兆しを見せることなく、むしろ最近は凋落の傾向を見せ始めたことから、党内で危機感が広がってきたといったところだろう。

 なぜ、彼女の国籍がこれほど問題になるのか。
 彼女の出自が問題なのではない。
 彼女の国籍がいままでかなりの異動があり、それがはっきりしないので、問題になっているのだ。

 問題の本質は、国会議員になった時、彼女の国籍はどうなっていたのかだ。
 その時、すでに日本国籍を取得済みで、同時に国籍選択も終わっており、さらに台湾籍の除籍も済んでいれば、何の問題も存在しない。
 だが、以下のケースで問題が生じる。

1.台湾籍の除籍手続きだけができていなかった
 日本国籍を取得し、国籍選択はできていても、それを台湾当局に連絡し、除籍申請をしなければ、台湾籍が残ってしまう。
 除籍申請したのが最近だとすると、その間、ずっと二重国籍のまま国会議員を務め、大臣までなっていたことになる。
 ただ、この場合は、日本国籍を持っているし、日本国籍を選択しているので、単に台湾籍除籍の手続きを怠けていた、という程度の話で終わってしまう。
 「うっかりしてました」ということで終わる。

2.国会議員立候補時点で、国籍選択ができていなかった
 このケースは問題がある。
 二重国籍のまま、どちらを選択するかの宣言が行われていないので、形式上、どちらの国籍でもないことになってしまう。
 彼女の選挙公報には、「85年に帰化」と明示してあったので、この経歴が嘘ということになる。

3.台湾籍の権利行使の事実が見つかった場合
 このケースが最悪の事態となる。
 日本国籍を取得したものの、国籍選択の意思表示をしなかったとしても、その後、台湾籍の権利行使を行なってしまうと、その時点で、台湾籍選択の意思表示をしたものとみなされ、自動的に日本国籍は消滅となる。
 この事実が判明した時点で、過去にさかのぼって、日本国籍の事実が取り消されることになる。
 この台湾籍の権利行使は国会議員以前でも同じ。
 この場合は、日本国籍を持たないものが国会議員になり、大臣職を務めていたということになり、国家レベルの一大事となる。
 過去に彼女が国務大臣としてかかわった公文書もすべて無効ということになってしまい、一議員の不祥事では済まなくなる。
 日本国籍取得後に、台湾パスポートを使ったとか、北京留学時に台湾人として優遇措置を受けていたとかいった事実が出てくると始末が悪い。

 
  
posted by 平野喜久 at 10:47| 愛知 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 世事雑感 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年07月08日

NHKのネット配信にブレーキ:総務大臣の見解

 朝日新聞の報道による。
 高市早苗総務相は7日、テレビ番組のネット同時配信が実現した場合、NHKがネットだけで視聴する世帯からも受信料を取ることについて「多岐にわたる問題がある」と述べ、否定的な見解を示した。
 受信料の対象を広げようとするNHKの姿勢には、民放からも異論が相次いでいる。

 NHK会長の諮問機関が、テレビ番組のインターネットでの「常時同時配信」を実施すべきだとする答申案をまとめた。
 これが発端だ。
 このネット同時配信の話は以前からあったが、それが本格的に動き出しそうな気配を見せ始めた。

 テレビ番組のネット配信。
 これだけなら、何の問題もないように見える。
 テレビだけでなく、ネットでも番組が見られるようになるのなら視聴者にとっても結構なこと。
 だが、受信料の話が絡んでくると、問題の本質が変わってくる。
 現在の受信料は、受信設備を設置した者にNHKとの契約の義務が課されている。
 受信設備とはテレビのこと。
 テレビを持たなければ契約の必要はない。
 ところが、最近、テレビを持たない世帯が出てきた。
 単身の学生などは、スマホがあれば、テレビがなくても困らない。
 それで、テレビがないことを理由に契約を拒否する世帯が増えてきた。
 それでもNHKは引き下がらない。
 スマホでワンセグが見られるなら受信契約の必要あり、と勝手な解釈で、契約を迫るようになってきた。
 これについては、裁判でも争われるようになり、最終決着がついていない。
 このスマホを受信設備と解釈するかどうかという微妙な判断が問われている。
 一般常識では、スマホをテレビと同じ放送受信設備とみなすのには無理がある。
 
 そこで、出てきたのが、放送のネット配信だ。
 ネット配信を受信できるのであれば、受信契約の義務あり、ということにすれば、不透明な部分はなくなる。
 すべての世帯から受信料を徴収できるというわけだ。

 ネット受信については、受信料を通常よりも安価に設定してはどうか、という意見も出たらしいが、「そんなことをすると、ネット受信に切り替えようとする者が続出するからだめだ」と反対意見が出たという。
 もうこうなると、誰のための受信制度なのか分からない。
 少しでも国民から搾り取らなければ損だ、といった感覚だ。
 競争の存在しない特異な収入体系に胡坐をかいてきた組織の醜悪な姿勢しか見えない。

 いままで、NHKの勝手な解釈には及び腰だった総務省だったが、さすがに今回は大臣から異論が出た。
 高市大臣は閣議後会見で「放送法上、放送と通信(ネット)は全く別の概念。受信料を求める法律上の位置づけはない」と指摘。
 NHKがテレビを持たない世帯からも受信料やそれに近い費用負担を得るため、ネット配信を受信料で行う「本来業務」の一部と位置づけようとしていることに釘を刺した。
 NHKの目的は、ネット配信によるサービスの充実にあるのではなく、受信料の更なる徴収のために、ネット配信を行なおうとしていることが見抜かれているのだ。
 さすがに、これでは国民の理解が得られない。

 フジ・メディア・ホールディングス(HD)の金光修専務は7日の定例会見で「放送法の枠外のサービスを(受信料で行う)業務と規定するのは議論がずれている」と批判。
 TBSHDの武田信二社長も5日の定例会見で「大変違和感がある」と述べた。

 NHKの受信制度については、不透明なところが多すぎる。
 いままでは、NHK側の勝手な解釈がまかり通り、国民が疑問に思っても抵抗する手段を持たなかった。
 放送法自体が時代に合わなくなっている。
 受信制度の見直しから、根本的に議論されるべきだ。

posted by 平野喜久 at 13:37| 愛知 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 世事雑感 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年07月06日

「こんな人たち」は誰のことか:安倍総理の街頭演説

 都議選での安倍総理の街頭演説。
 その中の一言が物議を広げている。
 演説の中で、「こんな人たちに負けるわけにはいかない」という発言があり、これが問題だというのだ。
 なぜ、問題かというと、自分と意見の違う人たちを見下し、敵とみなして打ち負かそうとする姿勢がよろしくないというのだ。
 共産党の小池書記局長は記者会見で「民主主義の根本を否定するもので、言語道断だ」と批判。
 朝日新聞は、「多様な世論に耳を傾け、意見をまとめ上げる立場の最高権力者が、有権者を敵と味方に分けるかのような発言」と決めつけた。
 民進党の蓮舫代表は、「看過しがたい。訂正、謝罪を求めていく」と述べた。
 テレビのコメンテーターは、「国民を2分して対立をことさら煽るような姿勢は問題」と難癖をつけた。

 安倍総理の街頭演説を映像で見たが、彼の発言のどこに問題があるのかまったく分からない。
 発言の中にある「こんな人たち」というのは、有権者のことを言っているのでもないし、自分の主張に反対する人たちのことを言っているのでもない。
 それは、彼の演説を聞けばはっきりわかる。
 「こんな人たち」の前に、彼はこんな発言をしていた。

「皆さん、あのように、人の主張の、訴える場所に来て、演説を邪魔するような行為を私たち自民党は絶対にしません!」
 
 この時、秋葉原の演説会場には、大勢の人たちが集まっていたが、その中に、「安倍やめろ」という大幕を広げて、大声で騒いでいる連中がいた。
 騒ぎはどんどん大きくなっていき、安倍総理の演説をかき消さんばかりだった。
 それにたまりかねた安倍総理が、演説を邪魔する人々を軽蔑して、「こんな人たちに負けるわけにはいかない」と言ったのだった。
 これは、彼の演説を聞いていれば、自然に理解できることだ。
 民主主義の根本を否定しようとしているのは、安倍総理ではなく、安倍総理の演説を大騒ぎで邪魔しようとする人たちの方ではないのか。

 ところが、安倍総理の「こんな人」というところだけ切り出し、問題発言化しようとした人がいる。
 それに乗っかって、批判の火の手を上げようとする人がいる。
 さらに風を送って大火災にまで広げようとする人がいる。
 とにかく、安倍総理のイメージダウンだけを狙ったような動きに嫌悪感を催す。
 
 安倍総理は、演説を邪魔する人たちを批判した後、こんなことも言っていた。
 「私たちはしっかりと政策を真面目に訴えていきたいんです!憎悪からは、何も生まれない。相手を誹謗中傷したって、皆さん、何も生まれないんです」
 ここに対立をことさら煽るような言動がどこにあるというのだろう。
 曲解もいいところだ。

 不思議なのは、その場にいて彼の演説をすべて聞いていたはずのマスコミまで、安倍総理の発言を一部だけ切り取り、同じ論調で批判していることだ。
 安倍総理の発言に、有権者を2分して敵対させるような意図はまったくないことは、その場にいた人たちなら分かっていたはず。
 分かっていながら、わざと誤解を拡散させるような報道を続けているように見える。
 事実を客観的に報道するという最低限の役割すら放棄している。



posted by 平野喜久 at 19:08| 愛知 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 世事雑感 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする