2017年08月07日

モリカケ問題は一旦棚上げにしよう

 この半年間、国会はモリカケ問題一色だった印象が強い。
 モリカケ一色だったのは国会だけではない。
 マスコミ報道もモリカケ一色だった。
 その結果、国民の関心までモリカケ一色になってしまった。
 マスコミの報道が過熱するにつれて内閣支持率は急落。
 内閣改造をきっかけに支持率はやや持ち直した。
 これは、マスコミ報道がモリカケから離れて閣僚人事に集中したからだ。
 マスコミの報道内容によって内閣支持率が上下するのがはっきりわかる現象だ。

 不自然なのは、マスコミが報道し、その同じマスコミが世論調査をしていること。
 世論はマスコミ報道に影響されると考えると、これはおかしい。
 マスコミが自分で仕掛けた結果を自分で確認しているようなものだからだ。
 中には、自社の報道姿勢に沿う結果を出したいために、誘導尋問のような質問設定をしている世論調査もある。
 これでは、世論調査というより、客観的な調査を装って、さらに世論誘導をしているようなものだ。
 ここにきて、各社の世論調査の内閣支持率の数字がばらつき始めている。
 内閣改造後の内閣支持率は、30%台でほとんど横ばいのところから10ポイントも上昇して50%近くまで達したところまで、さまざま。
 これなど、客観的な世論調査が行われたというより、各社の思わくで数字はいかようにも作れることの現れだ。
 世論調査は、マスコミから独立した機関が行うべきだろう。
 
 国会論議やマスコミ報道がモリカケ一色になってしまった時間と労力のロスは大きい。
 このロスは、国会やマスコミのロスではない。
 国民のロスだ。
 国民が関心を向ける容量は限られている。
 その容量すべてがモリカケで埋められてしまった感がある。
 このおかげで、アベノミクスの論議はどこかに行ってしまった。
 北のミサイルの脅威は現実のものとして迫っているが、国民の関心は薄れてしまっている。

 閉会中審査まで行なって野党側が追及しても、決定的な結果は何も出てこない。
 野党は既に追及する材料を失っているが、すっきりした結果が出ないことを「さらに疑惑は深まった」と言い変えている。
 むしろ、すっきりと決着がついてしまわないように、わざと細かいややこしい質問をして混乱を引き延ばしているように見える。
 マスコミ報道も、客観的な報道とは程遠い。
 国会への参考人として、前川氏と一緒に、元愛媛県知事の加戸氏も招かれて質問に答えていたが、マスコミ報道では、加戸氏については存在しなかったかのような扱いだ。
 加戸氏の発言を聞くと、安倍総理が不当に介入して加計学園に便宜を働いたという印象は、いっぺんに吹き飛んでしまう。
 前川氏と加戸氏の発言を同等に扱うと、国民の印象は一気に変わってしまう恐れがあるので、わざと隠しているように見える。
 マスコミにも言い分がある。
 前川氏と加戸氏の発言は同等に扱うべき性質のものではない。
 むしろ、加戸氏の発言を大きくとりあげることで、問題の本質が見えづらくなる恐れがある。
 だから、両者の扱いが違うのだ、と。
 だが、これは国民をあまりにも馬鹿にした姿勢だ。
 何が問題の本質で、何が重要かは、国民が判断すべきもので、マスコミが勝手に判断して、その結果だけを国民に伝えようとするのは、驕りというものだ。
 マスコミの使命は政権のチェック機能にあるという前に、まずは事実をありのままに国民に伝えることにあるべきだ。

 一旦、モリカケ問題は棚上げにしよう。
 そして、国会では政策論議をしてもらいたい。
 
 
 
posted by 平野喜久 at 10:24| 愛知 ☔| Comment(0) | 世事雑感 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする