2020年05月18日

申請支援で過大の手数料:持続化給付金の便乗商法

17日付中日新聞による。

 持続化給付金の受付が今月から行われており、8日からは実際に支給が始まった。
 売上が前年同月比で50%以上減少した中小企業に最大200万円、個人事業主に大100万円を支給する。
 この給付金の申請手続きを支援する業者が現れ、過大な手数料を請求しているという。

 ウェブサイトやツイッターで宣伝している。
 手数料は支給金額の10%〜20%が相場。
 例えば、最大金額200万円の給付を得られたとすると、そのうちの20〜40万円が手数料となる。
 目ざとい業者が給付金ビジネスに目を付けた。
 個人事業主の中には、こういう申請手続きが嫌いで、文字だらけの申請要領を読むのも苦手という人もいる。
 パソコンのスキルがなく、オンライン作業ができないという人もいる。
 そういう需要を狙ったものだろう。

 だが、この持続化給付金については、手続き支援をするほどの内容はまったくない。
 国も迅速に必要なところに緊急の資金を注入することに力点を置いているので、手続きは非常にシンプルだ。
 申請はオンラインですべて完了する。
 企業情報と売上数字を入力すると支給額が自動計算される。
 「確定申告書」「法人事業概況説明書」「該当月売上明細」を画像データで送る。
 入金先口座情報と通帳の写真を送れば申請完了だ。
 申請サイトもものすごく分かりやすくできており、専門家でなければ分からないようなところは1つもない。
 独立して事業を行なっている経営者や事業主であれば、これぐらいの作業は難しくもなんともないはず。
 どうしても分からなければ、地元の商工会か、なじみの税理士に相談すれば簡単に済む。

 この給付金は、売上が激減してキャッシュフローが逼迫している事業者を緊急支援するための支援策だ。
 その貴重な給付金から高額な手数料を中抜きしようとするのは、人の弱みに付け込んだ悪徳商法に近い。 
 こんな業者に無駄金を投げるのはもったいない。
 
 実際にこれでどれだけの受注を得ているのかは不明だ。
 たぶん、相談や問い合わせぐらいは来ているだろうが、実際に申請代行する受注にまでは至っていないのではないか。
 ウェブサイトで宣伝し、申請代行の依頼を受けたとしても、必要な帳票類の画像データを送ってもらう必要があり、そんなやり取りがオンラインでできるような事業主であれば、自分で直接にオンライン申請ができてしまうからだ。
 また、申請方法を電話やメールでアドバイスしてもらいながら、自分で申請するとすれば、それは、公的な相談窓口に問い合わせるのと違わない。

 支援業者に過大な手数料を払うような必要性は存在しないことになる。
 あるとすれば、パソコンもスマホもいじったことがない個人事業主が、すべての作業を依頼するケースだ。
 その場合、事業主のところに出向いて、帳票類をスキャンするところから作業を代行することになる。
 それでも、商工会とのつながりがない、税理士との付き合いがないという零細の個人事業主に限られる。
 となると、ウェブサイトやツイッターで宣伝していても、このような客がアクセスしてくるチャンスはない。
 こう考えると、この給付金ビジネスは成り立たないことになる。
 
 
 
  
 
 
 
posted by 平野喜久 at 09:24| 愛知 ☁| Comment(0) | 世事雑感 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする