日本政府は30日午前0時から全世界を対象に外国人の新規入国を停止した。
オミクロン株の海外での感染拡大を受けて水際対策を強化した。
対象国を限定して入国制限は他の国で行われているが、いきなり全面停止に踏み切ったのは珍しい。
これまでの日本政府の対応は、「遅すぎ、緩すぎ」と言われてきたが、今度は「早すぎ、厳しすぎ」に切り替えた。
オミクロン株については、特性は何もわかっていない。
感染力は格段に強いと言われるが、感染者が見つかった国でも、僅か1例、2例であり、市中感染が始まっているところはない。
震源地の南アフリカでもオミクロン株の感染は100例程度しか確認されておらず、感染爆発が起きている様子はない。
毒性については、まったくわかっていない。
いまのところ、感染者は軽症で済んでいるようで、深刻な状況にない。
ワクチンが有効かどうかもメーカーが検証中。
ただ、ウィルスのスパイクたんぱく質の部分で30か所もの変異が確認されており、従来のウィルス株とは全く違う特性があるのではないかと警戒されている。
いままでなら、日本政府はまず様子を見ることを優先するところだが、今回だけは、何もわからないうちに最も強い策を打った。
空振りになる恐れが大きいものの、その批判も覚悟の総理の決断だったのだろう。
海外のニュースでも、日本の対応が取り上げられるほど、驚きをもって受け止められている。
いまや世界中がオミクロン株について最大限の警戒をしている。
イギリスは、7月以降、感染防止のための規制を全面解除してきたが、再規制の方向に舵を切った。
公共交通機関や店舗内でのマスク着用を義務化。
着用を怠った場合は、罰金として200ポンドが課せられるという。
200ポンドは日本円で3万円ほど。
ワクチン接種も、6か月経過から3回目を打てるように準備していたものを、3か月に前倒しして打てるように方針転換した。
これは、アストラゼネカ製のワクチンの有効性が3か月で急減することが分かってきたためだろう。
30日時点の各国の新規陽性者数。
イギリス:3万9千、ドイツ:6万8千、フランス:4万4千、アメリカ:11万6千、イタリア:1万2千、オランダ:2万2千。
韓国では5,120人と過去最大の感染状況にある。
一方、日本の30日新規陽性者数は、132人だ。
ワクチン接種が進んでいるにもかかわらず海外では過去最大の感染状況にある不思議。
そして、日本だけは過去最少のレベルにとどまっている不思議。
いまのところ、この謎を解明できる専門家はどこにもいない。
posted by 平野喜久 at 16:54| 愛知 ☁|
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