新型インフルエンザ対策では、情報が重要な資源となる。
この災害は、目に見えにくいので、情報によって状況を把握するしかないからだ。
ここまでは、前回に解説した。
企業のパンデミック対策において、情報が重要になる理由が他にもある。
新型インフルエンザの究極の対策は、自宅に篭城して流行が過ぎ去るのを待つ、ということ。
つまり、人と接触する機会を作らないことが第一。
となると、人同士が対面しない業務の進め方を考えておく必要がある。
具体的には、在宅勤務、遠隔会議である。
在宅勤務で難しいのが、セキュリティの確保だ。
自宅のパソコンから会社のデータベースにアクセスする。
これだけでもものすごいセキュリティリスクがある。
安全に情報のやり取りができるテレワークのシステムを作っておく必要がある。
セキュリティリスクは、コンピュータシステムの話だけにとどまらない。
自宅に会社とつながったパソコンがあるということ自体がリスクなのだ。
もしも、その家の子供がいたずらでパソコンのキーをたたいてしまったらどうする?
(パンデミック時は学校閉鎖なので、子供は毎日暇をもてあましている)
近所の人が様子を見に来て、作業中のパソコン画面をのぞいたらどうする?
在宅勤務に使うパソコンは、プライベートのパソコンを使用しない。
業務用パソコンは業務以外に使用しない。
その部屋には、本人以外に他の家族が入らない。
など、家庭でのルール作りも徹底する必要がある。
テレビ会議や電話会議は、いまインターネットを利用することで、格段にやりやすくなった。
ヘッドセットさえあれば簡単に始められる。
各部署の責任者らで構成される緊急対策本部は、会社の会議室に設置し、重要幹部は泊り込みで対応するのが通例だが、長期化に及んだ場合、継続は難しい。
そのときは、バーチャルな本部体制に移行する。
インターネットを利用した遠隔会議で対応する。
このために、普段から遠隔会議ができるように訓練しておくことだ。
以前は、遠隔会議は専用のラインを引いて機材をセットする必要があり、コストがあまりにもかかりすぎた。
いまでは、コストの心配はない。
あとは、利用者が使い慣れているかどうかである。
それから心配なのは、社員とその家族の安否確認。
そして、会社から社員への連絡や指示。
会社の担当者が一人ひとりに電話をかけて確認してもいいが、災害が長期間にわたることを前提に考えると負担が大きい。
これもオンラインで、簡単に会社と社員との間で情報交換ができる仕組みを作っておく必要がある。
業務停止と業務再開の判断は、取引先と社員の状況しだい。
経営者が社員の状況を正確に把握できる仕組みが必要だ。
こちらの方は、さまざまなサービスが開発されている。
まだまだ発展途上の感じだ。
2008年11月18日
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