2008年11月21日

新型インフルエンザ:感染拡大のスピード

 国立感染症研究所において、新型インフルエンザの日本での感染拡大がシミュレーションされている。
 このシミュレーションでは、海外で感染した人が、八王子市の自宅に帰るところからスタート。
 翌日、中央線で都心に通勤することで、感染拡大が始まる。
 帰国後3日目には、首都圏全域に拡大。
 帰国後5日目には他の都市、大阪や名古屋にも飛び火。
 帰国後11日目には、40万人の感染者が予想されている。

 予想以上の速さだ。
 東京大阪間が日帰りで簡単に行き来ができる現在、他の都市に広がるのに5日もかかっているほうがむしろ遅すぎるぐらいかもしれない。

 海外で、新型インフルエンザの発生が報じられてから、日本上陸までどのぐらいの時間があるのか。
 日本上陸から全国に蔓延するまでどのぐらいの時間があるのか。
 これについては、さまざまな見解がある。
 最悪のケースを見るか、可能性の高さで見るか、十分な対策を施すことを前提にするか、でまったく結論が違う。
 そのために、どのぐらいのスピード感で対応策を計画したらいいのかが分かりにくい。

 更に、問題なのは、感染者第1号をどうやって見つけるのか、ということだ。
 新型インフルエンザにも潜伏期間があるし、初期症状はカゼと変わらない。
 ある程度感染が拡大し、重篤患者が出るようになって初めて、新型インフルエンザ発生が確認されるのではないか。
 現状では、7から10日間は遅れるのではないかと見られている。
 新型インフルエンザ発生を確認したときには既にウィルスが全国に拡散した後ということになりかねない。

 パンデミックBCPを作る場合は、フェーズごとに対策を検討するのが通例だが、国の発表を待っていたのでは、対応が後手に回る可能性もある。
 特に、行政はパニックの発生を極端に恐れるので、新型インフルエンザの発表は慎重になる。
 早まって不完全な情報を発信して、そのことが混乱を招いたら、責任問題になる。
 誰が見ても間違いがない確かな確認ができることを優先すると、発表が遅れる。
 最近の食の安全に対する国の対応ぶりを見ると、国民の生命に直結する対応がきっちりできるのかどうか、非常に危なっかしい。
posted by 平野喜久 at 10:58| 愛知 霧| Comment(0) | TrackBack(0) | リスクマネジメント | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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