先月末に、厚労省が新型インフルエンザのシミュレーション結果を公表した。
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感染率:20%
発症:2500万人
入院:38万人
重症:4万人
ピーク時の発症者数:76万人/1日
ピーク時期:9月下旬から10月上旬
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これは、今回の新型インフルエンザの動向を予想したものというより、感染率を仮定してコンピュータを動かしたら、こういう結果が出たというシミュレーション結果にすぎない。
年内に終息することを前提にシミュレーションしており、この設定自体が不自然。
では、なぜ、こんなデータを公表したのか。
それは、各自治体や医療機関へ、準備を急がせる警告を発するためだ。
インフルエンザのシーズンは、普通、1月から2月にピークが来る。
それに合わせて準備していたのでは遅い。
それで、早目のピーク設定になったわけだ。
ピーク設定が9月下旬から10月上旬になった理由はもう1つある。
シルバーウィーク明け1週間後だからである。
ゴールデンウィークの1週間後には、日本で最初の感染拡大が起きた。
お盆休暇明けの1週間後には、各地で集団感染が増加し始め、初めての死者が出た。
大型連休の後には、感染拡大のピークがくるというのが1つの経験則となっている。
ならば、シルバーウィーク明けにも何らかのピークがくるに違いない。
このピークに警戒せよという厚労省のメッセージなのだ。
だが、厚労省は、「シルバーウィーク明けにピークが来る」という言い方はしない。
こんな情報を発信したら、社会的な影響が大きすぎるからだ。
なぜシルバーウィーク明けにピークが来るのか
↓
大型連休明けだから
↓
なぜ大型連休明けにピークか
↓
連休中は海外旅行や行楽地に出かける人が多くなるから
↓
旅行や行楽に行くと感染するのか
このように因果関係を明確にしようとすると、旅行や行楽が感染拡大の原因というところまで行ってしまう。
こうなると、国民に行動の自粛を呼びかけなければならない。
感染拡大の原因など特定することは無理。
ただ、旅行や行楽が感染拡大を助長することは容易に予想される。
みんなが家に閉じこもってどこにも出かけないようにすれば、感染拡大のピークは抑えられるだろう。
しかし、こんなことをしたらどうなるか。
航空会社、旅行会社は破綻。
観光業界、外食業界は壊滅。
経済全体に著しい影響を及ぼすのは必至。
それで、単純シミュレーションのような装いで、関係者にだけ分かるように警告を発しているのだ。
企業の中には、明確に社員の行動制限を設けているところがある。
「海外旅行の禁止、人ごみ観光地への行楽禁止」
国がこのような指示を出したら社会的混乱が起きる。
社員何万人という大企業がこのような指示を出しても影響が大きいかもしれない。
しかし、中小企業なら、堂々とこのような指示を出せる。
これは、社員への嫌がらせでやっているわけではない。
社員を守るため、職場を守るため、会社を守るため、ひいては取引先を守るためなのである。
シルバーウィーク明けに何らかのピークが来る。
企業としても、本格的に警戒すべき段階に入るかもしれない。
2009年09月22日
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