情報起業ブームもいよいよ最終段階だろうか。
最近、特に怪しげな情報起業家があふれてきた印象を受ける。
情報起業の概念は、最近生まれたもの。
長期不況のさなか、起業ブームが起きた。
失業率の上昇、リストラの進行、国の起業支援策もブームを後押しした。
その中で、「週末起業」というコンセプトを打ち出すコンサルがいた。
会社勤めをしながら起業しようという、リスクを回避した起業のすすめだ。
一時、注目されたが、「週末だけで何を起業すればいいの」という疑問が噴出した。
起業したいけど、ネタがない、というわけだ。
起業支援コンサルは、こうアドバイスした。
「売るものがなければ、あなたの知識と経験を売ればいい」
これが、情報起業の始まりである。
会社員として現場の第一線で働いてきた人なら、専門知識も、ある程度の実績もあるはず。それだったら、価値ある情報として売ることができる。
万人向けに起業をすすめるために、無理やりひねり出したアドバイスだ。
新しいものを作って売ったり、新しいサービスを開発して売るのは大変な努力と智恵がいる。
「起業したいけど、何をやったらいいの?」と言っている人にすすめられるものではない。
そこで、誰にでもすすめられる商売として考え出されたのが情報起業。
仕入れはいらない、設備投資も必要ない。
これだったら、誰もが簡単に取り組めそう。
結局、起業ネタの代表格は、コンサルタントまがいの商売だったというわけだ。
しかし、情報を売ることでカネを稼ぎ続けるというのは、実際は非常に難しい。
専門知識といっても、同業界の人にとっては常識であるし、一般の人にとってはどうでもいい情報である。
ネタを切らさず、常に高付加価値の情報を発信し続けるのは本業の片手間では不可能に近い。
本業の業務上知りえたノウハウや知識の切り売りは、秘匿義務の違反になりかねない。
希少情報は、公知となった段階で価値を失う。
結局、情報起業で実績を上げられるのも、ごく限られた分野にとどまった。
週末起業コンサル自身が、情報起業の実践者であり、情報起業をすすめることで商売をしているという、イビツな構図であった。
「週末起業」「インフォプレナー」これらの言葉は商標登録されている。
これで商売をしてやろうと仕掛けた大元締めがいるのだ。
(実際には、この商標登録は何の意味もないが、詳細は次回に)
彼らの教え子たちは、教えられたとおりに情報起業を実践する。
そして、また、他人に情報起業を教えることでカネを稼ごうとする。
こうして、ネズミ講のような連鎖が始まる。
情報起業家は、代を追うごとに質が劣化する。
いま、怪しげな情報起業家があふれているのは、この結果だ。
中には、短期で大金を稼ぐような者が現れる。
4万円の情報商材を500人に売る。
それだけで売上は2000万円。
「たった1ヶ月で2000万円稼ぎました!」
と言って、自らを成功者と称し、更に情報商材を売り込もうとする。
「自分が実際にやって成功したことだから自信を持って言える」
と彼らは胸を張る。
その情報商材そのものは、どこかの本を丸写ししたような内容か、勝手な成功法則を思いつきで並べたような内容である。
このような情報商材に手を出すような人は、新たな商材を見つけると、また買いたくなるそうだ。
そのようなカモを狙って売る込もうとする者もいる。
「騙され続けたあなた、今度こそ本物!」と言って、誘いをかける。
すでに、悪質商法のレベルである。
2006年04月23日
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