2014年01月06日

冷凍食品から農薬検出:マルハ子会社アクリフーズ

 冷凍食品から農薬検出。
 以前、中国産の冷凍餃子から農薬が検出されたことがあったが、今回は、国内産の冷凍食品から検出されたことで衝撃が大きい。

 マルハニチロホールディングスは29日、子会社のアクリフーズの群馬工場(群馬県大泉町)が生産した冷凍食品の一部から、農薬マラチオンを検出したと発表した。
 同工場の生産・出荷を停止し、すでに出回っている全ての商品を自主回収。

 原因はいまだに不明。
 原材料や流通段階での混入は考えにくいという。
 あとは、製造工程での混入の可能性。
 内部の人間による意図的な混入ではないかと疑われている。

 12月29日のアクリフーズの会見で問題が公表された。
 ところが、11月中旬から消費者からクレームが出ていたという情報もあり、対応の遅れが指摘される。

 マルハ側は当初、このコロッケを「体重20キログラムの子供が60個食べないと毒性は発症しない」と説明したが、厚生労働省によると、「子供で8分の1個、大人でも3分の1個」を食べると、吐き気や腹痛などを起こす恐れがあるとして、注意を喚起している。
 厚労省の指摘を受けて、マルハの久代敏男社長は31日午前1時すぎから記者会見し、毒性に関する発表内容を訂正するとともに、謝罪した。
 マルハ側の混乱ぶりがうかがわれる。

 食品会社では、不測の事態に対応する緊急マニュアルが整備されており、行動訓練も日ごろから行われているはず。
 ヤマハニチロも当然、準備や訓練は行われていただろう。
 それでも、いざ本番となるとうまくいかない。
 緊急時対応の難しさが分かる。

 中国毒餃子事件の時は、中国産の冷凍食品の信頼が失墜した。
 今回の事件は、冷凍食品全般の信頼を失いかねない。

 中国毒餃子事件については、中国の閉鎖性と日本側の腰の引けた対応から、うやむやのまま話題が遠のいてしまった。
 今回の事件については、早期の明快な原因究明が求められる。
 
 
posted by 平野喜久 at 09:41| 愛知 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | リスクマネジメント | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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