冷凍食品から農薬検出。
以前、中国産の冷凍餃子から農薬が検出されたことがあったが、今回は、国内産の冷凍食品から検出されたことで衝撃が大きい。
マルハニチロホールディングスは29日、子会社のアクリフーズの群馬工場(群馬県大泉町)が生産した冷凍食品の一部から、農薬マラチオンを検出したと発表した。
同工場の生産・出荷を停止し、すでに出回っている全ての商品を自主回収。
原因はいまだに不明。
原材料や流通段階での混入は考えにくいという。
あとは、製造工程での混入の可能性。
内部の人間による意図的な混入ではないかと疑われている。
12月29日のアクリフーズの会見で問題が公表された。
ところが、11月中旬から消費者からクレームが出ていたという情報もあり、対応の遅れが指摘される。
マルハ側は当初、このコロッケを「体重20キログラムの子供が60個食べないと毒性は発症しない」と説明したが、厚生労働省によると、「子供で8分の1個、大人でも3分の1個」を食べると、吐き気や腹痛などを起こす恐れがあるとして、注意を喚起している。
厚労省の指摘を受けて、マルハの久代敏男社長は31日午前1時すぎから記者会見し、毒性に関する発表内容を訂正するとともに、謝罪した。
マルハ側の混乱ぶりがうかがわれる。
食品会社では、不測の事態に対応する緊急マニュアルが整備されており、行動訓練も日ごろから行われているはず。
ヤマハニチロも当然、準備や訓練は行われていただろう。
それでも、いざ本番となるとうまくいかない。
緊急時対応の難しさが分かる。
中国毒餃子事件の時は、中国産の冷凍食品の信頼が失墜した。
今回の事件は、冷凍食品全般の信頼を失いかねない。
中国毒餃子事件については、中国の閉鎖性と日本側の腰の引けた対応から、うやむやのまま話題が遠のいてしまった。
今回の事件については、早期の明快な原因究明が求められる。
2014年01月06日
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