中国の広東、江蘇、湖南3省の衛生当局は27日、鳥インフルエンザウイルス(H7N9型)の新たな感染者が計4人確認され、うち1人が死亡したと発表した。
今年に入ってから同日までに確認された感染者は、香港の1人を含め計101人。
うち11人が死亡。
同型ウイルスは昨年3月に初めて確認された後、夏にいったん沈静化したが、今年に入って感染者が再び急増。
上海市では、市内病院に勤める31歳の医師がこの鳥インフルに感染し、死亡した。
この医師は家禽類に接触した形跡がなく、感染経路が不明。
中国では、さまざまな型の鳥インフルが人への感染が報告されている。
いま最も心配されているのが、H7N9型だ。
感染者101人のうち11人が死亡ということだと、死亡率は10.9%。
香港、台湾を含めると226人が感染、うち58人が死亡。
死亡率は、25.6%となる。
香港台湾を含めると途端に数字が増えるのは、この地域で感染拡大がひどいということではなく、単に情報の透明性の違いだろう。
本当は、中国本土での感染者数や死亡者数の実態はもっと大きいのかもしれない。
いずれにしても、通常の季節性インフルの死亡率が1%未満だから、H7N9型の死亡率はかなり高い。
このH7N9型は、免疫を持っている人がいない。
だから、これがヒト型に変異すると、感染力が強い新型インフルになる恐れがある。
死亡率が高く感染力が強い新型インフルの登場となる。
これが警戒されているのだ。
中国の国家衛星計画出産委員会は、このウィルスが限定的ながら、ヒト‐ヒト感染を起こしている可能性を指摘している。
ただ、持続的なヒト‐ヒト感染は確認できていないという。
このウィルスの潜伏期間は3〜4日。
発症後3〜7日で急速に重症化する。
今後も、中国の鳥インフルの情報からは目が離せない。
2014年01月27日
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