2014年02月07日

佐村河内氏は稀代のペテン師か:作曲偽装

 佐村河内氏の作曲偽装が世間を騒がせている。
 全聾の作曲家として知られ、現代のベートーベンとも称されていたらしい。
 人気作曲家のランキングでも、ブルックナーやマーラーと並んで、上位にランクインされていたという。
 存命のクラシック作曲家としては異例の人気だった。

 それが、すべてゴーストライターによる作曲だったことが発覚。
 更に、驚愕の真相が分かってきた。
 佐村河内氏には音楽の素養がなく、楽器演奏はもちろん、楽譜の読み書きすらできないらしい。
 そして、全聾というのも疑わしいという話が出てきた。
 彼は、被爆2世というのも肩書に使っているが、これすらも疑わしいかもしれない。

 彼は、全聾の被爆2世という偽ブランドを利用して作品を売り込んでいたということだ。
 私たちは、障碍者や被爆者に対して評価が甘くなる。
 その人間性を疑うなんてことはタブーのように感じてしまう。
 その弱みに付け込んだような詐欺事件である。

 交響曲第1番は、「HIROSHIMA」と表題がつけられ、被爆2世による魂の音楽ともてはやされた。
 これは、もともと別の表題がつけられた作品だったが、後に表題を変え、主題を反核に置き換えたことで大人気となった。
 クラシックの現代音楽としては異例の18万枚もの売り上げがあったという。
 被爆2世というのは、この作品を売り出すために考え出された肩書かもしれない。
 音楽評論家も大絶賛だった。
 NHKやTBSなどは特番を組んで報道した。
 特にNHKはスペシャル番組で取り上げ、5年間の密着取材の様子を放送していた。
 
 不思議なのは、専門家や密着取材した記者らは、何を見ていたのだろうということだ。
 相手が巧妙すぎて、本当に騙されていたのか。
 それとも、「障碍者」「被爆」という言葉に目がくらんでいたのか。

 作曲偽装のCDが18万枚も売れたのは、明らかに、専門家の評価と、テレビの報道による。
 その意味では、佐村河内氏を絶賛し続けたメディアの責任も重い。
  
 交響曲「HIROSHIMA」は、もともとゲーム音楽として作曲されたものを転用したのだそうだ。
 どうりで、BGMのようなところがあちこちに出てくるはずだ。
 アマゾンのレビューを読む面白い。
 今回の偽装発覚以前のレビューに注目してみよう。
 専門家が発する歯の浮いたような賛辞は見られない。
 むしろ、「退屈」「単調」「映画音楽みたい」という評価の方が目立っている。
 一般の人たちの方が、正当に作品を評価していたということか。



posted by 平野喜久 at 12:40| 愛知 ☁| Comment(0) | TrackBack(1) | 世事雑感 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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