エキスポランドで起きたコースターの事故。
コースターで初めての死亡事故として報道されている。
(実際は、心臓発作や脳溢血で死亡した例はあるが、事故としてカウントされていないのだろう)
さて、起きてはならない事故。
今回の事故の真の原因は何か。
遊園地側が車軸の交換をしてなかったこと?
安全点検を怠っていたこと?
安全基準を明確にしなかった国の責任?
行政の検査体制が不備?
いずれも、今回の事故に関係する事項ではあるが、決定的な原因ではないように見える。
では、真の原因は何か。
それは、設計のミスだ。
シャフトが金属疲労で折れても、車輪が脱落しないように。
車輪が脱落しても、車体が傾かないように。
車体が傾いても、手すりに激突しないように、設計してあったのか。
シャフトが折れたことが原因のように言う人がいる。
しかし、金属はいずれ疲労し破断するのは常識。
だとしたら、シャフトが折れることを前提に安全対策を施すべきではないのか。
問題が起きた時のリスク対策で、最もいけないは、
「これからはチェックを厳しくし2度とこのようなことがないように・・・」
というタイプだ。
今後はきをつけます、というのはリスク対策のようで対策にならない。
人間誰しも、うっかりしたり、怠けたりするからだ。
はじめのうちは気をつけるだろうが、緊張感がなくなったとたんに事故を招く。
この時に、一番重要な対策は、うっかりしないようにと言い聞かせることではなく、うっかりしていても事故に至らない仕組みを作ることなのだ。
今回のコースター事故では、マニュアル通りの検査やメンテナンスを怠ってきた遊園地側の責任は重い。
直接の管理責任者である以上、当然だ。
しかし、リスク対策という視点で考えたとき、マニュアルを守らないと重大事故になるようなものを設計したことが根本の原因であったと考えるべきではないか。
2007年05月10日
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いつだったか、ひどい記事を読んだことがあります。
あの、中華航空機事故の話です。
「事故は、乗員による自動操縦装置の誤操作と、自動操縦装置の異常な動作により発生したものであった。」
エアバス社の旅客機は、「人間の操縦」と「自動操縦」が拮抗した場合、墜落するように設計されていたんですね。
「なお、ボーイングの機種はそのような操作により自動操縦が解除される仕様となっており、後にエアバスの機種もそのように改修されている。」
「なおエアバス社への請求については、過去にエアバス機において同様の事故が数件発生しており、設計上の問題点が指摘されていたにもかかわらず、「事故が操縦乗員の極めて稀な行為によって起こされたものであり、システム設計に欠陥があったとはいえない」として製造物責任を認めず請求を棄却した。」
それでも、エアバス社の責任が問われなかったというところがすごい。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%B8%AD%E8%8F%AF%E8%88%AA%E7%A9%BA140%E4%BE%BF%E5%A2%9C%E8%90%BD%E4%BA%8B%E6%95%85
http://www005.upp.so-net.ne.jp/yoshida_n/L5_04.htm