2007年05月11日

ヤマダ電機:独禁法違反の疑い

 ヤマダ電機に、独占禁止法違反の疑いで10日、公正取引委員会が立ち入り検査に踏み切った。
 優越的地位を乱用し、メーカー側に店頭ヘルパーを要求していたらしい。
 ヤマダ電機は、人件費の節約のため、接客や商品陳列の作業をメーカーのヘルパーにさせていたという。

 大手小売がメーカー側に不当な要求をするというのは、今に始まったことではない。
 20年ほど前に、メーカーと小売の力関係が逆転してから当たり前の現象だ。
 
 家電量販店の店舗要員にメーカー社員を動員するというのも昔から行なわれていた。
 半ば業界の慣例になっていたといってもいい。
 特に、新店舗開店時は、納入業者の無料奉仕が当たり前。
 メーカー側も、新入社員の現場研修と割り切って派遣していた。
 これが、最近、大手量販店の寡占が顕著になったせいで、更に極端になってきたということだろう。

 しかし、ヤマダ電機は実際に安い。
 その安さが客にとって魅力的なうちは、このような現象がなくなることはないだろう。
 店頭には正社員よりも、メーカーヘルパーが多くなってくると、当然、サービスレベルが劣化する。
 客はこのような変化に敏感だ。
 「店員は無愛想だが品物は安い」だけでどこまで客をつなぎとめておけるだろうか。
posted by 平野喜久 at 09:11| 🌁| Comment(0) | TrackBack(1) | 世事雑感 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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Excerpt:  就労形態が多種多様で正社員率が低く、また就労年月の浅いスタッフの多い大型量販店
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Tracked: 2007-10-14 07:53