2017年04月28日

2017年版地震動予測地図:確率の低い地域こそ警戒せよ

 地震調査委員会が17年版「全国地震動予測地図」を公表した。
 この予測地図は、今後30年以内に震度6弱以上で揺れる確率を地図上に色分け表示したものだ。
 確率の高い地域として目立つのは、北海道太平洋側、関東から四国にかけての太平洋側が濃い赤色表示になっている。
 都市ごとにパーセンテージを見てみると、千葉:85%、横浜:81%、水戸:81%が大きい。
 そのほか、主要都市では、東京:47%、名古屋:46%、大阪:56%となっている。
 一方、日本海側は確率が低く、山形:3.6%、金沢:6.5%、松江:3.7%。
 地域によって確率の大小がくっきり分かれている。
 16年版と比較すると、全体に1ポイントほど上昇している。

 これを見ると、いまの日本のどの地域に震災リスクがあるのかが一目でわかる。
 千島海溝、首都直下、南海トラフのリスクが高まっているのが、このマップから確認できる。
 このようなデータを公表する目的は、国民に正しい情報を提供して、健全な危機意識を持ってもらうこと。
 国民の不安感を煽るような派手な演出もなく、さりげなく淡々と発表されるところがいい。

 ただ、この予測地図のやっかいなところがある。
 確率の高い地域では、健全な危機意識を持ってもらうことができるが、逆に、確率の低い地域には、不必要な油断を与えてしまうことになりかねない。
 昨年の熊本地震も、このマップからは読み取れなかった。
 近年の地震の多くは、確率の低い地域ばかりで起きている印象だ。
 だから、地震の起きない地域を探そうという視点でこの地図を見るのは間違っている。
 確率の低い地域は、地震が起きないのではなく、地震の原因になる活断層などが見つかっていないだけと思った方がいい。
 南海トラフ巨大地震は、どのような地震が起きるのかがはっきりわかっているし、どのような揺れになるか、どのような被害が出るかが詳しく予想されている。
 それに比べて、確率の低い地域は、いつどのような地震が起きるか分かっていないということだ。
 むしろ、不意打ちを食らう恐れがあるという点では、確率の低い地域こそ警戒しなければならないだろう。

 
 

 
 
 
 
posted by 平野喜久 at 09:30| 愛知 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 世事雑感 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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