2017年06月08日

加計学園問題は、かつてのNHK番組改変問題と酷似

 いま、国会で騒がしい「加計学園問題」。
 問題の構図が、かつてのNHK番組改編疑惑とそっくりなことに気づく。
 NHK番組改編疑惑とは、次のような事例だった。

 2005年、NHK番組制作局の長井チーフプロデューサーが内部告発を行なった。
 内容は、「安倍氏と中川氏から上層部に圧力がかかり、番組の改変を強いられた」というもの。
 その番組というのは、民衆法廷である日本軍性奴隷制を裁く女性国際戦犯法廷を取り上げた番組。
 このイベント自体が強烈な政治的偏向意図を持った主催者によるプロパガンダで、慰安婦など日本軍の戦時犯罪の責任は昭和天皇および日本国家にあるというのが主張の趣旨だ。
 その番組は実際に放送され、その内容のひどさに一般の視聴者は驚いたが、それでも、内容の過激さを緩和するような改変が行われたものだったらしい。
 チーフプロデューサーは、内容改変させられたことを不満に思い、政治家の介入があったと内部告発をぶち上げたという次第。
 このプロデューサーは、記者会見まで開き、その場で涙まで流し、捨て身の姿勢でやむに已まれず内部告発に踏み切ったかのように語り、見る者の情に訴えようとした。

 例によって、この情報に最初に飛びついたのは、安倍つぶしが社是となっている朝日新聞。
 安倍氏と中川氏が政治的圧力で、番組の内容を無理やり変更させた、と報じた。
 これに対して、NHK側はそのような政治介入はなかったと主張。
 安倍氏と中川氏も当然ながら、そんなことはしていないと反論した。
 安倍氏がNHKと接触したのは、放送前日。
 放送前日には番組の改変は終わっており、安倍氏が会ったのはそのあとだった。
 中川氏に至っては、NHKと接触したのは、番組放送後だった。
 番組改変が行われたのは事実だが、それはNHK内部の事前チェックで、あまりにも偏向がひどい内容であることが分かったので、さすがにこのまま放送することはできず、反対の立場の意見も紹介し、少しでもバランスが取れるようにせよとの指示だった。
 放送法に則ったNHKの内部チェックがしっかり利いていたことが分かる。

 「安倍氏によって公正であるべき番組が改変させられた」というのは、いまの加計学園問題で、前川氏が「安倍総理によって公平公正であるべき行政がゆがめられた」というのと被る。
 どちらも、内部関係者による捨て身の告発という形をとっているのも、同じだ。
 そして、朝日新聞が騒ぎを煽っているのも同じ。

 ただ違うのは、前回は、NHKが朝日新聞と対立したこと。
 NHKとしても、簡単に政治介入を許すような体制になっていたと認めるわけにいかず、訴訟も辞さずとの強硬姿勢に出た。
 結局、朝日新聞が折れる形で、この騒動は収束する。

 プロデューサーの内部告発も番組放送から4年もたってからで、あまりにも不自然だった。
 それも、政治家の介入があったという勝手な推測を問題の根拠に置くというずさんなものだった。
 だが、彼としては、「安倍氏と中川氏にやられた」と言えば、朝日新聞が食いつくということは先刻承知だったのだ。
 彼の意図が何だったのかはよくわからない。
 番組改変を強制した上司への恨みか。
 さらにその上層部への意趣返しか。
 このあたりも、ますます今回の加計学園問題とそっくりな構図だ。
 

posted by 平野喜久 at 22:27| 愛知 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 世事雑感 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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