韓国では23日の新規陽性者数が4100人を超えた。
過去最大の感染状況を迎えている。
重傷者も500人を超え、死者も増えている。
入院できず自宅待機の感染者も増えており、医療逼迫が深刻だ。
韓国のワクチン接種率は79.2%に達し、日本よりも高く、世界最高水準にある。
にも拘わらず過去最大の感染状況に至っている。
これがなかなか合理的な説明がつかない。
韓国では、11月1日にいままでの制限を全面解除した。
感染者数が完全に下がり切っていなかったが、日本が全面解除に踏み切ったのを見て、同調したようだ。
感染が下がり切る前に解除したことが再拡大の温床となっている。
そして、ワクチン接種が進んでいるものの、その内容は日本とずいぶん違う。
アストラゼネカ製のワクチンが27%、ファイザー製が54%となっている。
アストラゼネカ製はもともと有効率が70%とファイザーやモデルナと比べて低いうえに、抗体量の半減期が3か月と非常に短い。
そのために、早期に接種した高齢者を中心にブレイクスルー感染が起きているのではないかとみられている。
さらに、ワクチン接種方法も日本と違う。
当初はワクチン確保が十分でなかったために、1回目の接種だけを優先して進めていったという。
そのために2回目がかなり遅れた。
1回目を6月に、2回目を9月にという感じだ。
日本では、ファイザーについては3週間、モデルナについては4週間の間隔を律義に守って接種していたが、韓国では柔軟な対応だったようだ。
これらの理由で、ワクチン効果を十分獲得できまま制限解除をしてしまった結果が今の感染拡大なのではないかと推測されている。
このアストラゼネカを接種している国で感染拡大が起きているという現象は、ヨーロッパでも確認できる。
イギリスをはじめ、アストラゼネカが入っている国では感染拡大が起きており、このワクチンの有効性に限界があるのではないかというのが1つの仮説だ。
2021年11月25日
この記事へのコメント
コメントを書く