2021年11月28日

オミクロン株の脅威

 南アフリカ発の新たな変異株ウィルスが世界を震撼させている。
 WHOは「オミクロン株」と名付け、警戒を呼び掛けている。
 オミクロンは、ギリシャ文字の15番目。
 イギリス発のアルファ株から始まって、様々な地域で変異株が出現し続けたが、ついに15番目にまで至っている。

 南アフリカではデルタ株が流行していたが、いつの間にかオミクロン株が主流になっていたという。
 オミクロン株の特性は正確にはわかっていないが、感染力だけは従来株に比べて格段に高そうだ。
 イギリスメディアの報道では、実行再生産数が2を記録している地域もあるらしく、感染力は過去の変異株の中で最大になりそうだ。
 香港では、ホテルで感染者の部屋の向かい側に入室していた人が感染する事例が確認されており、「ドアを開けた瞬間に廊下の空気が室内に入り、それで感染したのでは」とみられている。
 となると、空気感染が起きていることになり、事態は深刻だ。
 いままでは、飛沫感染か接触感染とみられていたが、空気感染となると一気にステージが変わってしまう。
 この変異株の出現のニュースは瞬く間に世界に拡散し、世界同時株安を引き起こしている。
 
 南アフリカ、ボツワナ、イスラエル、ベルギー、香港で感染者が確認されていたが、イギリスとドイツでも感染事例が確認されるようになってきた。
 イギリスはこれまで感染防止については全面解除の方針を貫いてきたが、ここにきて制限再強化の方向に舵を切った。
 レストランや公共交通機関ではマスクの着用を義務化、海外からの入国者にはPCR検査の義務付け、など。
 デルタ株の脅威が十分収まりきらない中で、オミクロン株の流入は去年の感染爆発を想起させ、緊張感が高まっている。
 
 日本では、デルタ株がほとんど収束状態にある。
 いわばウィルスの空席状態にあり、新たな変異株が流入した時には、一気に感染拡大を引き起こす恐れがあり、警戒されている。
 さらに、ワクチンがオミクロン株にどの程度有効かがわかっていない。
 一般論によれば、効力が多少落ちたとしても、一定の効果はあるだろうと予想されている。
 過去の経験から、ヨーロッパで流行した後に1〜2か月遅れで日本にも変異株の感染拡大が始まる。
 今後のヨーロッパでの感染状況から目が離せない。


posted by 平野喜久 at 10:04| 愛知 ☀| Comment(0) | 世事雑感 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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