いままで、BCP(事業継続計画)と言えば、日本では地震のことを想定して作るのが通例だった。
だが、新インフルエンザのリスクも、企業の事業継続において見過ごせないものになってきたようだ。
インフルエンザという名前から、誤解が多い。
「風邪に気をつけましょうって話じゃないの」という風に思っている人もいる。
それだけに、危機感が弱く、情報感度も鈍い。
新型インフルエンザは、通常の風邪やインフルエンザとは全く別の感染症と考えた方がいい。
その影響度と深刻度は甚大である。
自然災害としては、地震災害以上の影響が心配される。
新型インフルエンザは、発生するかどうかの問題ではなく、いまや、いつ発生するかの段階にあるという。
ウィルスの専門家に言わせれば、いつパンデミックが起きても不思議ではないという。
大地震が先か、パンデミックが先か、という段階だ。
このパンデミックは、現代人は、ほとんど経験がない。
地震は多くの人が経験があり、対応策のノウハウも蓄積がある。
しかし、パンデミックについては、ノウハウの蓄積がない。
パンデミックが起きたとき、何がどうなるのかが見当がつかない。
対応の難しさで言うと、地震以上と言える。
地震や風水害に比べると、パンデミック対応は特殊な内容になる。
BCPも、地震向きの内容では、対処できない部分もある。
企業もパンデミックを想定した危機管理を準備しておくべきだろう。
今月29日の防災フェアで、セミナーを行う。
「新型インフルエンザの驚異」
新型インフルエンザに対する正しい知識と、企業や家庭での対処法を中心に解説する予定だ。