韓国KBSテレビの報道によると、
韓国南東部の慶尚北道が先月、大量死した鶏から鳥インフルエンザウイルス(H5N1型)を検出しながら「陰性」との結果が出たと発表していたらしい。
感染事実を隠蔽したせいで、対応が遅れ、被害が拡大したと報じた。
関係者は「混乱が起きるから」と理由を話した。
これだけ、パンデミックの発生が心配されているときに、鳥インフルエンザ情報の隠蔽は、最も責められるべき大罪である。
大きなリスクを目の前にして、状況が対応能力を超えてしまった場合、このような隠蔽が起きる。
「混乱が起きるから」という理由付けがされるが、実際は、混乱が起きているのは行政側なのである。
しっかりした対応マニュアルができていれば、リスクに合った対応がきっちりできる。
それがないと、リスクの大きさに圧倒されて、組織の対応能力を超えてしまう。
すると、情報をそのまま公開すると、行政側の対応の不備や混乱ぶりが露呈して騒ぎが大きくなる。
それを心配して、情報を隠蔽しようとする心理が働く。
少しでも時間を稼いで、その間に何とかおさまるだろうと期待するが、たいていは、事態はさらに悪化する。
隠しきれなくなったところで、問題が一気に表面化する。
リスクマネジメントの第一は、そこにリスクが存在することを正しく認識すること。
その次に、そのリスクを正確に伝えることである。
2003年のSARS騒動のときは、中国の情報隠蔽により、世界が混乱した。
WHOは、SARSと戦っているというより、中国の隠蔽体質と戦っているというのが実態であった。
この中国の隠蔽体質が改善されたようには見えない。
ギョーザ事件の対応ぶりを見て、多くの日本人は、中国の体質を目の当たりにした。
中国は、鳥インフルエンザにきっちり対応できるのか。
今回の韓国は、隠蔽が発覚しただけまだ健全ともいえる。
翻って、日本は大丈夫か。
日本の政府や行政も、危機管理については、敏感に反応し迅速に行動する雰囲気ではない。
「状況を正確に把握してから」
「事実の確認が先決」
といいながら、対応が後手後手に回りそうな気がしてならない。
上野のパンダが死亡して、代わりのパンダを中国からレンタルするという話を、近日の日中首脳会談で依頼するとかいう話題が上っている。
この程度の話になると、なぜか政府は対応が迅速になる。
「動物園に来た人ががっかりするから」
とのコメントも。
対応の優先順位が違っていないか。
2008年05月04日
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